「マスク」「うがい」に科学的根拠なし
――関西では「マスク騒動」も起きました。
外岡 欧米ではインフルエンザ予防に市民がマスクをする習慣はなく、マスクの予防効果については、WHOや米CDCだけでなく、英国やカナダの保健省も認めていません。ところが、日本のメディアはマスク姿の人々が急増する様を脅威のシンボルのように報じ続けました。そうなる前に、厚労相はマスク着用の意義や効果について説明をすべきでした。欧米では「咳やくしゃみをするときは、ティッシュまたは袖の内側でぬぐいなさい!」という、いわゆる「咳エチケット」を広報しています。また、欧米の医学書に「うがい」の効用は載っていません。単に習慣がないというより、医学的な根拠がないためです。頻繁な手洗いと集団に入ることを避けることが周知徹底されています。