“強い意志で生き抜いた川上浩輔さん”
ドラマ中には無かったが、今朝のドキュメンタリー番組で、浩輔さんがリヴィング・ウィル(尊厳死の権利を主張して、延命治療の打ち切りを希望したりする生前の意思表示)の手書き文書が公開されていた。ヨレヨレで平仮名が多い文章を見て、東大を受験しようとした程の浩輔さんの脳がどういう状態だったのか実感した。その中に「一切の一切のちりょう行為をきょひします」とあった。“一切の”が2度繰り返されている事に、浩輔さんの生き抜く強い意志を感じた。
“ドラマ中で心に留まったセリフたち”
実話を基にした今回のドラマ。特に主人公・川井恵介(錦戸亮)のセリフに幾つも心に残ったものがあった。まず、脳腫瘍が見つかった頃のセリフ。
「僕には夢を持つことも、将来を考えることも許されないの?」
「どうせ、僕は死ぬんだ。何のために生まれてきたの?」
私には子供がいないが、もし我が子にこんな質問をされたら何と答えるだろう。逆に自分ならこの世の不公平感で心が満たされ、きっと同じ思いをするだろうし、少なからず闘病生活を送っている私を含め多くの人が一度は思った事があると思う感情を表したセリフだ。
そして、終盤のベッドの中でのセリフ。
「僕が居なくなっても、家族が幸せでいられますように」
「僕は皆に愛されるために生まれてきたんだ」
自分が居なくなった後のことや生きた証としての存在意義を、とてもやさしい言葉で伝えていると思う。“愛は与えるもの”と言う人がいますが、いつか必ず来るであろう人生の最後に、“自分はたくさんの人に愛されて、しあわせな人生だった”と思えるように生きたい・・・